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破滅に至る病

投稿日:2019年2月19日 更新日:

また負けた・・・・・・。

吐き気、冷や汗、めまい。
見ろよ。お前らのせいでこんなに辛い思いをしているんだぞ。
店長よ、カメラの向こうで見ているんだろう?
良心は痛まないのか?

自分は何故、こんなことをしているのだろう。

何故救ってくれない?
救わないなら、いっそ殺してくれ。
なんでも良い。今ここで車が突っ込んできてもいいし
胸が苦しくなり、そのまま意識を失ってもいい。
なんでも良いんだ。
とにかく苦しい。
解放してくれ。
この悪夢から、解放してくれよ。

こんな思いをするために生まれてきたのか?
誰か、誰か教えてくれ。

違うはず。こんな苦しみを味わうために生きてきたんじゃない。
誰か、救ってくれ。教えてくれ。

何度も叫んだ。
届かない。
いや、そもそも神なんて存在しない。

この悪夢を終わらせるために。

死のうと決めた。

いきつけの店の前に立つ。
果たしてこの店でいくらほど負けただろうか。
失った金はどこで何に使われたのだろうか。

わからない。もう、なにもわからない。

自動ドアをくぐり、静かにトイレを目指す。
何度も来たことのある店。道に迷うことはない。
歩いているとき、視界の端に、スロットコーナーが映り込んだ。

お、積んでるねぇ。調子良いじゃない。がんばれよ、あとは任せた。
この店にギャフンと言わせてやってくれ。

などと、心の中で呟いてみる。

自分はもう、リングから降りる。心はとても安らかだ。
誰が勝っていようと、負けていようと
もはや自分には関係ない。
目くじらをたてて他人を睨むこともなければ、自らを
叱責することもない。

自分は負けた。そしてリングを去る。
ただそれだけ。

どこにでも転がっている
シンプルで、当たり前の破滅。
誰にだって起こり得る、自然現象。

悲しい。だけど、もういい。
もう、全て終わらせるのだ。

ずいぶんと冷静だった。
ここに至るまで、何度も頭の中でイメージしていたし
これでやっと終わるという安堵の気持ちが
恐怖心を和らげていてくれた。
個室の扉に目をやる。

個室は2つあるが、両方とも閉まっている。

そうか。ここが死に場所では、ないのか。
まだ生きろと。神が言っているのか? 安堵している自分がいた。

その時、静かに扉が開いた。
それは、本当にゆっくりと。
急に視界がぼやけた。
交通事故に遭うときの、スローモーション。
衝撃的な出来事が脳裏に焼き付く時、時間の速度は遅くなる。

出てきたのは掃除のおばちゃん。
小さく頭を下げ、おばちゃんは去った。

静寂。私はひとり取り残された。

目の前には、個室がぽっかりと口を開けている。
常人には、ただのトイレにしか見えないだろう。
用を足し、去る。ただの空間。

しかし私には、異界への扉に見えた。
この世との境界線。

最期の場所が、トイレ?
虚しい。悔しい。
バカらしい。
でも、そういう事なのだ。認めなければならない。
私は負けた。すべてに負けた。
自分でまいた種。因果応報。

他人のせいにしたい。
生きたい。救ってくれ。
何度も去来する、本当の声。
自分でも知らなかった、本当の声。
泣き叫びたい。
何故そうしない?
できない。
恥ずかしい。プライドが許さない。
わからない。そういう人間なんだ。
そうやって、人知れず朽ちていく。
私はそういう人間なのだ。

届かない。
誰も聞いてくれない。
私は静かにここで生涯を終える。
決めたのだ。ああ、悔しい。
いや、決めたのだ。

さようなら。

持って来たロープを取っ手にかける。

首を吊るのに高さは必要ない。

少し前、芸能人の自殺でその方法が話題になった。
人はドアノブで死ねる。
おしりが浮くだけの高さがあれば
頸動脈を圧迫し、意識を失うことは簡単だ。
後は窒息死するのを待つだけ。
ものの数十秒。

今までの苦しみと、これからの苦しみを考えたら
数十秒は、長くない。

ロープの輪に首を通す。
ビニールのトゲが、チクチクした。
ああ、まだ生きてるな。などとくだらない感傷に浸る。

このチクチクを感じなくなったら
やっとゆっくり眠れるのだ。

嬉しい。

不思議と肯定的な考えが浮かんでくる。
何かが後押ししてくれている?
神か?
神が、そうしろと言っているのか。

ありがたい。
私は祝福されている。
迎え入れてもらえるのだろう。
本当にありがたい。

壁にもたれかかり、空気椅子のような体勢をとる。
そして脚の力を徐々に抜いていく。
滑らせてはいけない。
一気に体重をかけると、取っ手が折れてしまうからだ。
ゆっくりと、確実に、終わらせていく。

最後は息を吐く。吐きながら、残りの体重をロープに預ける。
頸動脈が締まっていれば、もう空気を吸うことはできない。

目が見開かれ、充血する。

目が熱い。視界がぼやける。
そして、涙が溢れる。
溢れる。
流れ落ち。
頬を伝う。

喘ごうにも、声は出ない。
空気がない。
命が終わろうとしていた。

こぼれ落ちる。

命がこぼれ落ちる。

くだらない、意味のない
ちっぽけな命が。

バカらしい。
なんでこんなことになった。
どこで道を誤った。
いや、結局、ここが終着点。どうあがいても、ここへ辿り着く運命だったのだ。

気づかなかった。
ここへ向かって、走っていたのだ。

いやはやどうも
お疲れ様でした。

ありがとうの気持ち

ありがとうございました。

突如生まれた、感謝の気持ち。
しかし、反論する。ふざけるな。何をいまさら。

誰に何を感謝しろと?・・・声が聞こえた。

すべてさ。
すべて感謝するんだよ。
生きて、まだまだ感謝するんだ。
感謝は生きている証。
生きたいと思う証。

納得する。
同意はできない。まだわからないから。
でも、生きたい。
生きたいよ。
バカみたいに。子どもみたいに。
草木や昆虫みたいに
ただただ生きたい。
命を終わらせたくない。

命の意味なんて
わからなくて良い。急がなくて良い。
それでも生きて、生きて答えを見つけなければならない。

涙が溢れた。先ほどとは違う涙だった。
悲しいからじゃない、悔しいからじゃない。
感動しているのだ。
自分にもまだ感動なんて感情が残っていたのだ。
生きてる。人間だ。生命だ。
当たり前のこと。

すっかり忘れた。当たり前のこと。
先の事なんてわからない。
未来は
悲しみに満ちているかもしれない。

でも、今は生きたい。
今あるのは今だけ。
過去も未来もない。
今は今しかない。

今、私は生きたいと、そう願っている。

必死にもがいた。
この方法は、助かろうと思えば簡単に助かる。
手をつくか、手でロープを握ってしまえばいいのだ。

もちろん、猶予は失神するまでの数十秒しかない。

数十秒の命。

死んでいたかもしれない。
それでも、もがいた。

ギャンブルだ。
生きるということは、しょせんギャンブルだ。

間違いじゃなかった。

ただ、慎重さに欠けていただけ。
まだやり直せる。やり返せる。

今、私は神に問う。

もし死んでいたら、この文章は書かれていない。

私は生きている。

もし破滅していたら、この文章は書かれていない。
つないだ命。
救われた命をどう使ったか。

つまり、私は選択したのだ。

選択するしかなった。

でも、そこまで追い詰められて、ようやく決断でる。
最後の選択。

いずれにせよ、選ばなければならない。
また、後悔するかもしれない。
それでも選び続ける。
結局、人生そのものがギャンブルなのだから。

やり直すか。
やり返すか。

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